元三大師な秋でした。
最澄と天台宗のすべて展
ご無沙汰しております。仏像部です。
受け取ったブログのバトンを、長い間握りしめていたら、数ヶ月経っておりました。あゝ、師走。
少し前のことになりますが、今秋の振り返り。
久々に仏像部メンバーで、東京国立博物館の平成館で催されていた特別展「最澄と天台宗のすべて」に行って参りました。
個人的に、諸々の状況&ワクチンを打ったのが遅かったこともあって、展覧会自体に行ったのが久しぶりだったのもあり、充実感あふるる見仏だったわけですが、タイトルに天台宗、と付いているだけあって、お坊さんの絵や像も多くて面白かったです。
会場にも、プライベートスタイルのリアルお坊さんがちらほら。
会場を回っていて、爪の長いお坊さんが描かれていて、ギャルみたい!と、気になっていたんですが(タバコの箱を開けるために小指の爪を伸ばしているおじさまなんかも思い出したり)、
最近、ネイル検定に合格した桃さんから「高貴な身分の人は身の回りのことを他の人に任せているので爪が長い」なんちゅう話を聞いたりして、大いに膝を打ったりしておりました。なるほど!
他にも、切金模様の美しい薬師さんとか、瀧山寺の十二神将とか、個性的な仏像に目を奪われたりもしていたのですが、この日の、「一番おののいたで賞」は、大きな大きな元三大師さん from 深大寺。
日本最大の肖像彫刻(鎌倉時代)で、像高2mほど。目の前に座ると、グッと見上げるほどにでかい。
結婚式を挙げたり、初詣だ、なんだかんだと年2くらいで行っている深大寺。
いつも、あの大師堂の奥にいらっしゃたのは、この方だったか、と感慨深い気持ちになりました。
一方その頃、深大寺では…
そして、この展覧会と同時期に、深大寺ではこの大きな元三さんの胎内仏・秘仏の鬼大師さんを公開するという、すてきイベントが!
205年ぶり、というレア度にも心を動かされ、行ってきたぜ!ポケモン、ゲットだぜ!…と、言いたくもなるようなこのユーモラスな愛らしさをみよ。
独鈷杵らしきものを握りしめている感じもいい。
可愛い。でも、その可愛らしさの中に、鋭く灯るまなこの光!
そう、元三大師さんと、おんなじ目をしている…!というのが印象的でした。
大きな元三さんの中には、いつだって、この、小さな鬼大師がいるんだ…
いつもは見えない入れ子構造を目の当たりにして、小さな(?)秘密を共有したような気持ちになりました。
秘仏公開の期間、秘仏を拝観すると先着でスペシャルな手刷りのお札がもらえたようなんですが、
午後には配布終了しており、御朱印と豆大師ファイルを購入して帰ってきた次第です。
さ、次は年始におみくじ引きにいくかな。