特別展「国宝 聖林寺十一面観音-三輪山信仰のみほとけ」へ行って来ましたー!
東京国立博物館で2021年9月12日まで開催されている特別展「国宝 聖林寺十一面観音-三輪山信仰のみほとけ」へ行って来ましたー!
和辻哲郎さんや白洲正子さんが大絶賛したあの十一面観音さまが、東京にやって来るー!という事で、開催前から仏像ファンの間で話題になっていましたね。しかも、奈良県外に出るのが今回がはじめてという激レアな展覧会です。
(画像は公式サイトから)
コロナ禍のため、チケットは事前予約制。
そのお陰もあってか、比較的ゆったりと見学する事ができました。
薄暗い展示室に入ると、大神神社の三ツ鳥居を表した壮大なパネルの前に、神々しい十一面観音さまのお姿がありました!
一瞬、後光が差したんじゃないかと思っちゃうくらいの神々しさ…!
博物館の中であろうとも十一面観音観音さまの前で手を合わせずにはいられませんでした。(ちょっと恥ずかしいので控えめに合掌(笑))
十一面観音さまは、明治の神仏分離までは、大神神社の神宮寺である幻のお寺「大御輪寺」にいらっしゃいました。
十一面観音さまが造られた当時(奈良時代)は、天災や疫病が大流行していました。多くの人々が疫病退散や平穏無事を願って、十一面観音さまにすがる思いで必死で拝んでいたんだろうな…と、今の状況と重ね合わせて、当時の人々の気持ちが分かるような気がしました。
神仏分離で「大御輪寺」が廃止になり、十一面観音さまは聖林寺にお祀りされるようになりました。聖林寺にひっそりと隠されていた十一面観音さまをアーネストフェノロサが発見し、お厨子を寄進してお祀りするようになったというのはとても有名なお話です。
うちの父も聖林寺の十一面観音さまの大ファンです。父が学生時代に1人で聖林寺を訪れた時はちょうど修復中で、お堂で修復作業しているのを特別に見せてもらったそうです。この自慢話、少なくとも10回以上は聞いています…
そんな父にはじめて連れて来てもらった時に、フェノロサのエピソードと元は「大御輪寺」に祀られていたんだよ〜というのを教えてもらいました。
そのうち、法隆寺にいらっしゃる地蔵菩薩さまも「大御輪寺」に祀られていた事を知りました。私は法隆寺の地蔵菩薩さまのことも大好きなので、このお二人が同じ空間にいた事を想像するだけで胸がドキドキしていたほどです。
タイムマシーンができたら絶対に奈良時代に行くんだとずっと思っていました(笑)
しかしー!
タイムマシーンには乗らなくても、電車に乗ってトーハクでお二人のお姿を見る事ができちゃった!!
という訳です。
「大御輪寺」はもうないけれど、150年ぶりの同窓会を見学できて感無量です。
本当に。。。
こんな機会はもうないかも知れないので、首が痛くなるのど十一面観音さまを見上げ…360度ぐるぐる回り…限界ギリギリまで地蔵菩薩さまに近づき…思いっきり堪能させていただきました。
(お地蔵さまは、法隆寺ではガラスケースの中にいらっしゃるので、ガラス無しで見れるのもレア!)
十一面観音さまのアクリルジオラマをゲット♪
東京国立博物館での展示は9月12日まで。
2022年2月5日からは、奈良国立博物館で開催されます。
詳しくは公式サイトをチェック★
↓↓↓
https://tsumugu.yomiuri.co.jp/shorinji2020/